月別アーカイブ: 2014年4月

1746年にローマで演奏された曲を、日本で蘇演する ことの意味と価値。


千葉バッハ合唱団指揮者 福島康晴
6年間のイタリア留学の後帰国し、自らが立ち上げたプロの音楽集団、エクス・ノーヴォ室内合唱団の最初のコンサートで取り上げるのは、日本では全くと言っていいほど知られていないイタリア後期バロックの作曲家、フランチェスコ・ドゥランテ Francesco Durante (1684-1755)であった。

その思いと背景を、福島先生に伺いました。

Q、記念すべき第一回の演奏会において、オール ドゥランテ プログラムとなっています。
日本ではあまり知られていないこのドゥランテという作曲家との出会うきっかけ、イタリアでの演奏履歴、今回取り上げる理由とその思いを聞かせてください。

A, 私はイタリアのパヴィーアという町にある、ギズリエーリ合唱団に所属していました。この合唱団は今やイタリアでも屈指の室内合唱団で、歌手やオーケストラのメンバーは皆高い技術を持っています。そこで、ドゥランテのマニーフィカトを歌ったことがあるのですが、初めてこの曲を歌ったときに、鮮烈な印象を受けました。非常に分かりやすい音楽と共に、歌っていて非常に心地よい気分にさせられたのです。それ以降何度もこの作品を歌いましたが作品の持つ魅力は消えませんでした。ドゥランテ自体は<Vergin, tutto Amor>の作曲者なので知ってはいましたが、彼の代表的な作品とは言えません。それにドゥランテは宗教音楽を多く作曲したので、もっと他の作品を知りたいと思ってリサーチしていたら、ミラノ音楽院に所蔵されているリタニアの筆写譜とナポリの図書館に所蔵されているレクイエムの筆写譜を見たときに、間違えなくこれは素晴らしい作品だと確信し、直ぐに楽譜を作成する決心をしました。リタニアは私の知る限り録音はありませんし、このレクイエムもyoutubeに或る録音がアップされているだけで、ほとんど知られていない作品です。この作品は1746年にローマで演奏されたという記録が残っていますが、既に62歳だったドゥランテの技法も円熟していて、無駄が無く、飽きさせることのない反復進行 (progressione) や、サンクトゥスで行われている2重カノンなど、内容も盛りだくさんです。楽しみ方として、モーツァルトのレクイエムと比較しながら聴いていくのも面白いと思います。

Q、団体名「初めから作り直す EX NOVO (ラテン語)」にふさわしいコンサートになることが期待されますが、オーディションを経て結成された合唱団の人選についてくわしくお聞かせください。

A, 勿論、これから有名なモンテヴェルディの作品も演奏したいのですが、私はオリジナルの楽譜を見て、これは絶対に素晴らしい作品だ!という直感が非常に働くので、世界復活初演のような機会も度々あるでしょう。合唱団のメンバーについては、幸運にも多くの方がオーディションに参加して下さいました。本当に多くの方が、このような歌う場を欲しているのだなと再確認させられました。人選は100パーセント私の趣向です。ですから、今回選ばれなかった人が必ずしも劣っているとは限りません。また合唱団のレパートリーとしては後期ルネッサンスからバロックなので、実際パレストリーナとヴィヴァルディで必要とされる声は異なることもあります。ですから、演目によってメンバーが替わることもあります。今回は、各パート4人の16人という編成です。レクイエムは8声なので、各パート2人です。

Q、オーケストラは福島さんが以前に主宰されていたアンサンブル・アウラや、モンテヴェルディ倶楽部でもおなじみの伊左治道生さんを始め、実力派ぞろいとなっています。
こちらの陣容についてもお聞かせください。

A, はい、伊左治道生さんと懸田貴嗣さんは同じ時期にミラノにいたので、気心しれた仲間という感じではありますが、それ以上に、イタリア・バロック音楽を本当に追求した人たちなので安心して任せられるの存在なのです。伊左治さんとはミラノにいたとき、その内一緒にコンサートをしようという「契り」を交わした仲だったので(笑)、今回呼ぶことが出来て本当に嬉しいです。その他のメンバーも、今の古楽界には欠かせない実力派の演奏家揃いですので、間違いなく、これも聴き所です。

Q、マイナーな作曲家を取り上げるときは楽譜の苦労がつきものですが、総譜、合唱譜、パート譜、出版されていないとしたらこれらの準備は相当な労力だったのではないでしょうか。

A, モンテヴェルディ作品などは、既に現代譜として出版されているものを私も利用して演奏しますが、必ず当時のオリジナル出版譜を見て確認します。楽譜を自分で作成した場合、オリジナルをしっかり自分で確認することも兼ねるので、利点も多いのです。ただ楽譜作成は非常に忍耐のいる仕事です。例えば今回のレクイエムの総譜は180ページを越えました。それに合唱譜、パート譜のレイアウトなど骨の折れる仕事です。しかし、完成したときの喜びも大きなものです。今後は、出版されていない作品であれば、どこかで出版してもらうようにお願いするつもりです。2月に発売されたCD「A.ステッファーニ:2声のための室内カンタータ集」の楽譜も私が作成しました。これに関しては既にPian & Forte edizioniという出版社からダウンロード販売されています。

Q、調律やピッチについてお聞かせください。

A, ピッチに関しては演目によって変わるでしょう。例えばローマやナポリのものを演奏するときは415Hz以下でしょうし、北イタリアのものは440Hz以上で演奏するつもりです。調律はミーン・トーンから平均律まで色々な可能性がありますが、それはあくまで鍵盤楽器の話なので、合唱に関しては限りなく純正律の耳を作ることが大切だと思っています。例えば、歌うときの我々の耳は、純正の3度や5度を追求していくことは可能ですが「正しい」ピタゴラスの3度と「正しい」ミーン・トーンの5度など本能的に合わせることは困難ですから。

Q、最後にお越し下さるお客様に一言をお願いします。

A, 常に新鮮なプログラムと高い演奏の質を目指して参りますので、これからのエクス・ノーヴォ室内合唱団ぜひ注目して頂き、ご支援頂けたらと思います。


2014. 4/29(火・祝)千葉市美術館さや堂ホール


船橋古楽振興会様から、さや堂で開催されるバロック音楽演奏会のご案内を頂きました。

音楽のある部屋 ちらし表音楽のある部屋 ちらし裏

パオの音楽事務局主催 第20回記念公演

音楽のある部屋

〜リコーダーとチェンバロで奏でる、バロック名曲集〜

~ここは英国のあるお屋敷の一室。当主自ら、お気に入りの曲を奏でる。
春の陽気に誘われて集う紳士淑女たち。リコーダーとチェンバロが織り成す、
やさしくも美しい音の会話にじっと耳を傾ける。~

プログラム:
●A.コレッリ/ラ・フォリア op.5-12
●G.F.ヘンデル:ソナタ ハ長調 HWV 365
●J.オトテール:組曲変ロ長調 op.2-4
●「ディヴィジョン・フルート」より
ほか
出演:

野崎剛右 (リコーダー)
Koske NOZAKI, Recorders
東 京藝術大学音楽学部器楽科古楽・リコーダー専攻卒業。卒業時、同声会新人賞を受賞。国立音楽大学付属高校第2回招待演奏会、平成18年度 長野県新人演奏会、平成22年度 東京藝術大学同声会新人演奏会などに出演。中学時より全日本リコーダーコンテストに出場し4年連続金賞。第27回同コンテスト独奏部門、花村賞 (最優秀特別賞)。第10回KOBE国際学生音楽コンクール管楽器部門、優秀賞(第2位)。これまでにリコーダーを品川治夫、吉澤実、山岡重治の各氏に師 事。吉澤実のリコーダーユニット「ラ・ストラーダ」のメンバーとして2009年 NHK『趣味悠々』に出演。「アンテロープ・リコーダー・コンソート」、「たてぶえ系男子」、古楽器と邦楽器のコラボレーション「アンサンブル室町」メン バー。NHK、新学社などの学校教材の録音に協力するほか、パオの音楽事務局を主宰、活発に演奏活動を行っている。

伊藤一人(チェンバロ)
Kazuto ITO, Harpsichord
東 京藝術大学大学院修了。チェンバロ・通奏低音を岡田龍之介、鈴木雅明、大塚直哉各氏に師事。ボ ブ・ファン・アスペレン氏その他のマスタークラスを受講。これまでに岡田龍之介、江崎浩司両氏と共演したほか、古楽の森コンサート、アンサンブル室町公 演、〈NHK交響楽団メンバーによる室内楽シリーズ〉に参加するなど、 チェンバロ・ソロ及び通奏低音奏者として演奏活動を行っている。2010,11年度、NHK文化センターにてバロック音楽の魅力を伝える講座を担当。12 年、CD「江崎浩司/ヘンデル:オーボエソナタ集」(フォンテック)の録音に参加。

■公演スケジュール■

東京公演

2014. 4/21(月)19:00開演(18:30開場)

東京オペラシティ3F
近江楽堂
東京都新宿区 西新宿3-20-2 東京オペラシティ3F
TEL/03-5353-6937
(京王新線初台駅東口出口から徒歩3分)
地図はこちらから→http://www.oumigakudou.com/pg107.html

入場料: ¥3,500(当日 ¥4,000), 学生 ¥2,000(当日¥2,500)

ご予約・お問い合わせ: パオの音楽事務局
TEL.090-9669-6446(野崎)
Email arcangelo4989@yahoo.co.jp
(上記連絡先へ、お名前と連絡先、御希望の人数をお知らせください。追ってご連絡させていただきます。)

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千葉公演

2014. 4/29(火・祝)15:00開演(14:30開場)

千葉市美術館 さや堂ホール
千葉市中央区中央3-10-8
TEL/043-221-2311
(JR千葉駅東口より ■京成バス(バスのりば7)より大学病院行または南矢作行にて「中央3丁目」下車徒歩2分       ■千葉都市モノレール県庁前方面行「葭川(よしかわ)公園駅」下車徒歩5分)
地図はこちら→http://www.ccma-net.jp/information_03.html

入場料: ¥2,500(当日 ¥3,000)

ご予約・お問い合わせ: 船橋古楽振興会
TEL/047-465-0106(二村)
E-mail daranietuko@yahoo.co.jp

リコーダー奏者 野崎 剛右様の公式ブログ

ご期待ください。


エクス・ノーヴォ室内合唱団コンサートちらし

エクス・ノーヴォ室内合唱団結成記念演奏会


福島康晴先生が主宰するエクス・ノーヴォ室内合唱団の結成記念演奏会が開催されます。
公式サイトはこちら
エクス・ノーヴォ室内合唱団コンサートちらしエクス・ノーヴォ室内合唱団ちらし裏

エクス・ノーヴォ室内合唱団結成記念演奏会

フランチェスコ・ドゥランテの全貌が明らかに!

フランチェスコ・ドゥランテの《レクイエム》~8声のための~
Francesco Durante (1684-1755) / Messa di Requeim in Do minore
《リタニア》~4声のための~
Liyania
《マニーフィカト》~4声のための~
Magnificat

エクス・ノーヴォ室内合唱団&コンソート

ソプラノ:小林美央、平野香奈子、森川郁子、山崎千恵
アルト:木島千夏、木下泰子、関奈美、田中栄吉
テノール:鏡貴之、鈴木秀和、中嶋俊夫、中村康紀
バス:阿部大輔、西久保孝弘、三浦英治、望月忠親

ヴァイオリン:伊左治道生、高橋亜季、宮崎容子、廣海史帆
ヴィオラ:天野寿彦
チェロ:懸田貴嗣
コントラバス:角谷朋紀
ホルン:小川正毅、松浦光男
オルガン:桒形亜樹子

指揮:福島康晴

2014年5月5日(月・こどもの日)14:00開演

ミレニアム・ホール(台東区西浅草3丁目25番16号 台東区生涯学習センター内)
前売:4,500円 当日:5,000円(全席自由)
前売取り扱い:東京文化会館チケットサービス(3月17日発売開始)☎ 03-5685-0650
チケット申し込み&お問い合せ: ☎ 070-5360-6678
e-mail: info@exnovochamberchoir.com

後援:日本イタリア古楽協会

プレイヴェントとして音楽学者 山田高詩先生による特別講演会

《ドゥランテの作品と生涯》

が開催されます。

2014年4月27日(日)14:00-16:00

葛飾シンフォニーヒルズ別館2F・メヌエット
会費:一般 1,000円、AMAIG会員 500円(先着40名様限定・要予約)
※一般の方には、講演会当日、コンサートの前売り券を4,000円にて販売いたします。
予約受付: info@exnovochamberchoir.com
協賛: 日本イタリア古楽協会

ご期待ください。


美浜バロック音楽のひとときちらし

美浜バロック音楽のひととき


美浜バロック音楽のひとときちらし
千葉市在住のリコーダー奏者、森吉京子さんの「美浜バロック音楽のひととき」が3年目を迎え、
その第二回目が4月18日に開催されます。
第12回公演でのオルガニスト、平山亜古さんがチェンバリストで出演されます。

美浜バロック音楽のひととき
『旅するテレマン・テレマン室内楽曲集』

2014年4月18日(金)
19:00開演(18:30開場)

千葉市美浜文化ホール(2F音楽ホール)
2500円(全席自由)
曲目
『忠実な音楽の師』より
『音楽の練習帳』より
『パリ四重奏曲』より

大西律子(バロック・ヴァイオリン)
森吉京子(リコーダー)
西谷尚己(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
平山亜古(チェンバロ)

公演:千葉市音楽協会 NHK文化センター千葉教室

お問い合わせ、チケット予約
Moriのリコーダー音楽会事務局 euterpe@ms.0038.net
公式ブログ http://euterpe-recorder.cocolog-nifty.com/blog/
または
ギタルラ社東京古典楽器センター(チケット販売のみ)
03-3952-5515

ご期待ください。